死後の故人様の変化や感染からご遺族を守る

故人様に安心して寄り添うことで、最後のお別れをより良いものに・・・

悲しいことですが、故人様のお身体には時間の経過とともに変化が現れ始めます。
死後に起こるこれらの変化は「死体現象」と言われ、腐敗や乾燥なども含まれます。

死後に起こる変化には体格や栄養状況、生前からの病態や治療の内容、環境などにより個人差もあり、一見、変化がないようであっても時間の経過と共に進み続け、やがて目に見えるかたちで現れはじめます。

また、ご病気の治療の際のドレーンチューブや動脈カテーテル、点滴などの医療器具の痕や手術の痕、治療中の創傷部は死後、生体機能が失われることで修復することはありません。そのため、それらの部位から時間が経ってから血液や体液が流出し、止まらなくなったり、侵出するケースもあり「いつ、どこから、どのようにして」起こるのかを予測することはできません

ご遺族の中には故人様の血液や体液をご自分のことのように拭う方も多く、感染の危険があります。また、目にされたご遺族の精神的なご負担が大きいことからも衛生処置(死後の処置)、冷却による状態管理が適切に行われることが重要となります。

感染の危険が伴うこれらの処置には専門的な知識と技術が必要となります。

ご遺族にとっては非常にお辛いことですが、ご自分では対応なさらずにすぐにご連絡ください。美粧衛生が故人様との最期のお別れ、最期のお姿をより良い思い出として皆様のお心に残していただけますよう、お役に立てることを願っております。

感染へのよくある勘違い

病原体(細菌・ウイルスなど)は宿主が死亡すると死滅するイメージを持たれてる方が多いようですが宿主が死亡し体外に出た場合、病原体が何時間、何十時間後に死滅するという医学的なデータはありません。よって病原体は生存しご遺体の血液、体液、排泄物等は感染の危険があると考えられます。

また生前の感染症の有無に関わらず細菌類は宿主が死亡してもご遺体を栄養源として急速に増繁殖します。 つまりご遺体の血液、体液、排泄物等には調べつくすことができない未同定の病原体が存在すると考えられます。

これらの理由によりご遺体の血液、体液、排泄物等への接触は感染の危険が高く、安全に安心して故人様とのお別れをしていただけますよう適切な対策と処置が必要不可欠であることがわかります。

新たな感染症

以前から知られていた感染症が再流行する再興感染症に加え、1970年代頃から、HIVやC型肝炎など、それまでに知られていない新しい感染症が世界で次々に確認され、新たな病原体が発見されています。これらの新しい感染症を新興感染症と呼び今後、日本にもさらに危険な感染症が侵入する可能性があります。

2014年エボラウイルスによる感染が拡大し世界中でニュースが放送されました。
最も注目することはご遺体からの感染が報告されたことです。
日本ではエボラウイルスによる感染の報告は現在ありませんが日本にもすでに存在する感染症もあります。 人から人へと伝染する感染症によって、ときには多数の患者、死者が発生します。

今後、エボラにかかわらず危険な感染症が外国から侵入する可能性もあり、感染症の予防が公衆衛生上の重要な課題となっています。(近年ではダニを媒介とするSFTSが感染症法に指定されました)
また感染症に対する誤った認識や誤解により、社会的な迫害や差別が少なからずあり、故人様との一度しかないお別れに影響をおよぼすケースもあります。

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