悲しいことですが、故人様のお身体には時間の経過とともに変化が現れ始めます。
死後に起こるこれらの変化は「死体現象」と言われ、腐敗や乾燥なども含まれます。
死後に起こる変化には体格や栄養状況、生前からの病態や治療の内容、環境などにより個人差もあり、一見、変化がないようであっても時間の経過と共に進み続け、やがて目に見えるかたちで現れはじめます。
また、ご病気の治療の際のドレーンチューブや動脈カテーテル、点滴などの医療器具の痕や手術の痕、治療中の創傷部は死後、生体機能が失われることで修復することはありません。そのため、それらの部位から時間が経ってから血液や体液が流出し、止まらなくなったり、侵出するケースもあり「いつ、どこから、どのようにして」起こるのかを予測することはできません。
ご遺族の中には故人様の血液や体液をご自分のことのように拭う方も多く、感染の危険があります。また、目にされたご遺族の精神的なご負担が大きいことからも衛生処置(死後の処置)、冷却による状態管理が適切に行われることが重要となります。
感染の危険が伴うこれらの処置には専門的な知識と技術が必要となります。
ご遺族にとっては非常にお辛いことですが、ご自分では対応なさらずにすぐにご連絡ください。美粧衛生が故人様との最期のお別れ、最期のお姿をより良い思い出として皆様のお心に残していただけますよう、お役に立てることを願っております。