「大切な故人様をより良い、より美しいお姿で送り出してあげたい」
その思いを確かなものにしてくれたのは、 美粧衛生師として私が初めてお見送りした叔母でした。
私を小さい時から可愛がってくれた叔母の最期の姿は美しく生前と変わらず、本当に良いお別れができました。
そして、あらためて大切な故人様をより良い、より美しいお姿で送り出してあげることの大切さを本当に実感しました。
故人様のお身体を管理し、より良い最期のお姿を皆様の心に残していただけるよう、私はこの分野で日本のトップである師(橋本 佐栄子)の元でご遺体の管理とメイクについて専門的な知識と技術を学び、美粧衛生師として、これまで大勢の方のお別れ(ご葬儀)のお手伝いをさせていただきました。
そしてその中で知ったのは、残念ながら全国でもこのような遺体管理の専門家は非常に少ないという事実でした。死後、故人様には腐敗や乾燥などの様々な変化が現れます。口が開いたまま、目が開いたままの方がいたり、長期の治療や手術、ケガなどによりお姿が変わられた方も中にはいました。これらのことは、とてもお辛いことです。
これらの出来事から故人様をお守りすることや感染などの事故から皆様をお守りするには、専門的な知識と技術が必要となります。
私は美粧衛生師として故人様と向かい合う時、最期の出逢いと思っております。
それゆえ出来うるだけ綺麗なお姿で最期のお別れの場に送り出してあげたいのです。そして皆様に良いお別れ(ご葬儀)をしてほしいと願っております。
人には様々な死があり、それぞれにご事情がある中、我々は葬送の意味を見直し単なるご葬儀という儀式ではなく、ご遺族と一緒に故人様を送り出したいと思います。
故人様との最期のお別れ、故人様との最期の思い出を、そしてより良い最期のお姿を皆様の心に残していただけますよう、お役に立てることを願っております。